昨日、Yaさんと一緒にある会社の研修を担当しました。
ご参加者から、上司と部下の人間関係をよくするためのポイントを聞かれました。そこで、今悩んでいる関係の状況をお聞きすると、部下に自分の期待を伝え、やる気を持って欲しいと願っているけれども、どうも自分の思いが伝わっていない気がするそうです。
部下に期待を示し、やる気を持って欲しいと願う上司は多いし、そういう上司はよい上司です。そして、部下にどうも「やる気」が足りないのではないかと思う上司は、少なくありません。私達は、誰でも少なくとも生活のために仕事をしています。そして、それに義務感、責任感、使命感、あるいは愛社精神などそれぞれの信念によって、毎日仕事をしています。
ここに、やる気が伴えば上司も部下も幸せですが、やる気を共有することは、そう簡単ではありません。やる気を共有できる前提条件は、「信頼関係」の存在です。その上に、お互いの目標が存在するという構造が必要な気がします。
信頼関係を築く時に、上司が陥りやすいパターンがあります。それは、上司が信じる信念に基づいた「正しい情報だけを、部下に与えたり、収集しようとすることです。もちろん、このアプローチは、絶対に必要なものです。
しかし、それだけではだめなのです。この他に、部下の考えや気持ちの理解、承認、そして上司の気持ちやお願いなどのアプローチがなければ、信頼関係が生まれにくいのです。私が接してきた多くの管理職の方々は、部下を思う気持ちを持っているのに、部下に自分の気持ちや弱み、お願いをしない方々でした。
もし、それらをすれば、関係はワンパターンから柔軟なものに変化します。このような関係の変え方を学ぶのが、NLPの目的の一つだと思います。